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したっぱプログラマーの日記(The diary of a minor programmer)

2008/03/13(木) 『いのちの食べかた』を読んだ。

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オウム真理教を題材にしたドキュメンタリー「A」の監督の森達也さんの本。

おもしろかった。僕も含めて多くの人は、自分らの食べているものがどのような過程を経て食卓に来ているかについてあまり考えたことはないと思う。少なくとも、食事の度に考えると言うことはないはずだ。いつも忘れている。けど、僕らの代わりに動物たちを殺してくれる人がいるからこそ、僕らはお肉を食べることが出来るのだ。普段は、そのことを忘れがち。もう少し感謝すべきだなぁと思った。

それと、長くなるので書かないけれども、著者が屠畜場で働いている人から聞いた昔話が非常に感動的だったし、面白かった。

森達也さんのバックにある考えには非常に共感できる。森さんの考えは、「知らないってことは危険だ。無知は人を傷つける。」という考えだ。ただ、知っていることによって人を傷つけてしまうこともあると思う。知らないことも危険だけど、知っていることも危険だ。たとえば、核兵器の作り方は知っていると人を傷つけてしまうような気がする。「知らないこと」と、「知ってる」ことはどっちが危険なんだろう?と思った。
中途半端な知識が、一番危険なのかな?

この本を読んで、屠畜場を見学しに行きたくなった。社会人が1人で行っても見せてもらえるんだろうか?ツアーとかは、さすがにないか…。子供達の社会科見学に混ぜてもらう形でなら可能かなぁ。

30分ぐらいで読める本なので、是非、多くの人に読んでもらいたいです。

1: mynz 2008年03月14日(金) 午前5時45分

「知っていることも危険」ってのは極論じゃないかと。

「知らないことは危険だ」の主張は「悪意がないにも拘わらず」っていう前提があるはずだよ。

知っている人間はその物事が招く悲劇まで頭が回るから、そこを考慮して行動できる。知らない人間は自身の想像の外で危険を招く。

車の運転みたいなモノだよ。車は便利な道具というだけじゃなく人の死を招きかねない危険な乗り物だという認識があれば大抵の事故は避けられる。そうでない者は過失を起こし、他人をも傷つける。その延長に核もあると思うけど、悪意を持った馬鹿は何にしても人を傷つけるよ。

件の本は未読だけど、わけんも知っての通り、自分もいちいち森達也が好きなんだよ。文章はうまいし、題材も面白いんだけど、何よりもの魅力はそのスタンス。まぁ、青臭く言ってしまえば、森さんの正義が好きなんだなぁ。

2: hirohiro 2008年03月14日(金) 午前7時45分

僕は読みましたが、
AとかA2を見たいですねえ。

映画のいのちの食べ方ってのが
あるはずですが(森さんは関係ないとは思いますが)、それも見ようと思ってみてないです。

パンセシリーズは好きですねえ。

3: わけん 2008年03月14日(金) 深夜1時34分

> mynzさん
> 「知らないことは危険だ」の主張は「悪意がないにも拘わらず」っていう前提があるはずだよ。
なるほど。知ることによって、気づかないうちに人を傷つけることを減らせるってことなんですね。

僕は、森さんのことを映画の「A」、「A2」と、「職業欄はエスパー」と、この本でしか知らないですが、どれも面白かったので こんど図書館から大量に森さんの著作を借りようと思います。

> hirohiroさん
Aは未だに自分の一番好きな映画なんで、オススメです。
実は映画のいのちの食べかたの方を探していて、この本に出会いました。
映画も見てみたいです。


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