主人公は師に習った問題解決の「思考プロセス」というのを使って、数ヶ月で会社の利益をドドーンとアップさせます。「思考プロセス」はそれだけではなく、主人公の家族関係を良好に保つのにも使われています。
ただ専門用語がいっぱい出てきて、ちょっと頭が混乱しました。○○ツリーっていうのが、いっぱい出てくるのですが、多すぎてどんなときにどれを使えば良いのかがあまり理解できませんでした。これは、類書を読んで補強したいです。
そんないっぱい出てきた中でも、対立解消図はすぐに使えそうでした。これを使うと現在抱えている問題の構造がくっきりして解決の糸口を探しやすくなります。例えば、本書で出てきた対立解消図は↓
んで、この図ができたら、どっかの仮定を変えるように考えてみます。例えば、グループ会社を売却しても従業員が幸せな方法はないか?とか、グループ会社を売却しなくても株主が幸せになる方法なないか?とかです。考えるべきことがクリアになり、問題解決をはかりやすくなります。
また、本書ではこの対立解消図を問題の当事者に見せて「こんな感じで困ってるんだよ...」という使い方をしていました。例えば、主人公は従業員を守るためにグループ会社を売却したくないわけですが、売却推進派の人に、先の図を見てもらってます。それによって感情的になりがちだった議論がクールダウンされます。
人は、相手の立場を考えずに話しがちです。相手の立場を考えずに議論すると相手と敵対関係になってしまい、議論も平行線をたどってしまいます。この図を使うと、お互いが同じ目標に向かっているけど別なアプローチなのだ、ということに気づかされます。同じ目標に向かっていることがわかれば敵対関係もなくなり、一緒に問題解決の方法を考えることができます。
この姿勢は「箱」の本に書かれている「箱」の外に出るということにも役立ちますし、よく言われるWinWinの関係を築くことにも役立ちます。
さっそく自分もこの対立解消図を使って問題を分析するのを楽しんでいます。プログラムの設計とか、AさんとBさんがいつも喧嘩しているのは何でなんだろう?とかw
作者の著書はまだ何作かあるので、そちらも楽しみです。
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