著者が工学部助教授というところに、興味を惹かれて読んだ。
率直に言って、おもしろかった。
著者の森博嗣助教授の傍ら、多くの小説を出している。
こんなやってて、助教授職の方は大丈夫なんだろうか?っと他人事ながら心配してしまう。
っと思ったら、2005年3月に名古屋大学を退職なさったそうな。
最初のページに『オブジェクト指向システム分析設計入門』からの引用があるのが、またいい!プログラマーな読者は、皆ここで食いついてしまうだろう。
推理小説なのだが、謎解きうんぬんよりも、登場する天才達のセリフが面白い。
例として、印象的だったのをひとつ挙げると、
「日本では、一緒に遊ぶとき、混ぜてくれって言いますよね。
混ぜるという動詞は、英語ではミックスです。これは、もともと液体を一緒にする時の言葉です。外国、特に欧米では、人間は、仲間に入れてほしいとき、ジョインするんです。混ざるのではなくて、つながるだけ…。つまり、日本は、液体の社会で、欧米は固体の社会なんですよ。…(続く)」
非常に、おもしろい考察だなっと思いました。
このような、民族の精神構造が言語に表出しているのを、ずばっと言われると気持ちいい。
その他にも、いろいろと、大好きなセリフがいっぱい。
1: mynz@middle east 『自分もつい最近「F」を読んだよ。といっても二回目だけど。初めて呼んだのは高校生の時。当時、ミステリにはまっていた自分は、京極夏彦...』 (2006/07/29 17:56)
2: わけん 『一言で言うと、森氏は友達には、なりにくいってこと!?読者に理系男よりも、女性の方が多いとは、知りませんでした。女性は、頭のいい男...』 (2006/07/29 23:57)
3: わけん 『というか、middle eastから書き込めるんですね。もちろん、middle eastからの書き込みは、初です。びっくら!』 (2006/07/29 24:04)